会社に入ってから、英語を勉強しようと何度か奮起したことがあります。新品のテキストを買ってきて、いつも意気込んで勉強を始めはするものの、3ヶ月も続けばいいところ。挫折→テキストはホコリまみれ。
こんな経験がある方も多いんじゃないでしょうか?
今日はそんな挫折ばかりしていたぼくが、半年でTOEIC500点台から840点にアップさせた方法を紹介したいと思います。
ぼくみたいな挫折ばかりしていた人間でも無理なく続けられた方法なので、どんな方でも実践できる内容になっていると思います。
ちなみに、ぼくがこの英語学習を始めた時のステータスはこんな感じでした↓
- すでに30代後半
- 入社以来、仕事での英語使用経験ほぼゼロ(国内営業と経営管理のみ)
- 海外出張経験ゼロ
- 留学経験ゼロ
- 大学受験英語の勉強経験ゼロ(付属高校からエスカレータ入学)
- 海外旅行はハワイ、バリのように日本語が通じる国ばかり
- 入社後すぐに受けたTOEICは400点台。その後15年間ずっと500点台で停滞
そんなぼくに突如ふりかかった課題。
1年以内にTOEIC730点以上を取ること! by 会社
提示された条件は2つでした↓
- 英語学習のための通信講座料金は会社が負担してくれる
- 1年以内に730点をクリアできない場合は、その後クリアするまで永遠にフォロー
あまりに突然の話だったので内心超ブルーになりましたが、心の整理もつかないまま通信講座のオリエンテーションに参加。インストラクターから学習方法の指導を受け学習開始。
先に結果を言ってしまうと学習開始前(2013年7月)に受けていたTOEIC590点から、学習開始(2013年12月)1ヶ月後に710点、半年後に840点を取って、あっさり課題をクリアしてしまいました。↓
では具体的に840点をクリアした学習方法を紹介していきたいと思います。
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使用した英語教材と学習時間
まず最初に、ぼくが通信講座のインストラクターから教わったことをお伝えします。それは「聴く」「読む」「書く」「話す」の4つの要素をバランスよく英語学習に取り入れることが大切だということです。それまでのぼくはTOEIC問題集や関連テキストでとにかく「聴く」「読む」を中心に勉強していましたが、「聴く」「読む」のインプットだけでは、なかなか学んだことが脳に定着しません。「聴く」に対して「話す」、「読む」対して「書く」というようにインプットとアウトプットを組み合わせることで脳が活性化され、脳科学的にも英語力向上に効果があるそうです。
この学習法には本当に劇的な効果があって、15年間500点台でくすぶっていたぼくが1ヶ月で500点台→710点に、更に半年で→840点までスコアアップする原動力となりました。
この4つをうまく英語学習に取り込むために、ぼくが使用した教材を紹介したいと思います。
- ICC(通信講座)のEnglish Trainerというテキスト
- 英語の本(ペーパーバックと英日対訳本)
- スマホの英語ラジオアプリ(BBC News、ラジオアメリカ)
- オンライン英会話(レアジョブ)
1週間の学習時間はこんな感じです↓
【平日】
- 電車内でICC通信講座のテキストについているリスニング教材を15分、英語ラジオアプリを15分流し聴きしながら通勤(30分)
- 電車内でペーパーバック(最初は英日対訳本)を読みながら帰宅(30分)
- 家でEnglish Trainerを学習(30分)
- (時間に余裕がある日のみ)オンライン英会話(25分)
1は毎日欠かさずやりますが、2と3は仕事が遅いときや飲んで帰ったときはパスすることも。ただし最低でも週3日は1~3が全部できるよう心掛けました。
1の「流し聴き」は、完全な「聞き流し」ではダメで、(ずっと集中して聴かなくてもよいので)できるだけ流れてくる英語に(途切れ途切れでも)意識を向けながら聴くようにしていました。
【土日】
- TOEIC問題集を解く。PART1~7までの問題を、各数問ずつ(計30分程度)
- オンライン英会話(25分)
以上のように、平日は通勤時間を合わせ1.5時間、休日も1.5時間程度の学習時間が基準になります。ただ毎日欠かさずというのはなかなか難しいので、平日は少なくとも3日くらい、週末も土日のどちらか1日は必ず英語に触れるようにしていました。自分を追い込みすぎると長続きしないので、ある程度ユルさを持ってやることが大切です。
平日は英語の地力をつける学習(幹を太くする)、土日はTOEICテストへの順応学習(枝をのばす)で問題形式に慣れながら、テストのための表面的な勉強だけではなく、英語力の基礎的な土台をしっかり築いていくことが結果的に短期間でのスコアアップにつながります。
ICC(アイ・シー・シー)英語トレーニング通信講座
EnglishTrainerという教材を使って学習する通信講座です。ぼくの場合は、会社がこの通信講座を英語研修プログラムとして大々的に取扱っていたため選択の余地なく受講することになったのですが、やってみると飽きっぽいぼくでも心地よく続けられるような作りになっていて、今でも実費で契約更新し続けています。
詳細はこちら→ 英語トレーニング通信講座 English Trainer
詳細はリンク先をチェックしてもらうとして、大まかな講座の特徴をまとめてみました。
- 単語や文法の暗記は強制されない(アンチ受験英語方式)
- リスニング、速写、音読筆写(英文を声に出しながら速写する)、速読、速音読、アイシャドーイングなどの方法で、「聴く」「読む」「書く」「話す」をまんべんなくトレーニングする
- テキスト1冊に20のトピックスが収録されており、1日1トピックス、20トピックス×3周のトレーニング=60日で1冊が完了
- 1周目、2周目、3周目でトレーニング内容が違う(徐々に内容がレベルアップ)
- インプットとアウトプットの組合せで脳を活性化させながら、(暗記に頼るのではなく)自然と英語が脳に刷り込まれていく感覚で学習できる
ぼく的には、あの英単語マル暗記の苦痛がゼロという意味で画期的なテキストでした。このテキストにはいろんなパターンの音読トレーニングが盛り込まれており、声に出して英語をしゃべっているうちに、気がつけば英語の発音も良くなっていくことに気づきます。(海で出会ったニュージーランド人サーファーに発音をホメられたことがありました。海外在住経験があると思われたようです(笑))TOEICの評点に発音の良し悪しは関係ありませんが、せっかく英語を勉強するので流暢に英語が話せるようにもなりたいですよね。(TOEICの点数は高いけど英語は話せない、というのは少し寂しいです)
このテキストをやりこむことで、TOEICで必要となる英語のスピード処理力(速読速聴力)と速応力(表現のストック量)が強化されますので、テスト対策としてだけでなく、英語の地力を身につけるうえでとても効果的な教材ではないかと思います。
ただ注意事項が1つだけあって、付属のリスニング音源は話すスピードが若干遅めなので、遅いと感じる方はアプリを使って再生速度を上げた方がいいと思います。ぼくはいつも1.3倍速で使うようにしています。
倍速再生アプリは0.01倍刻みで速度調整ができる”Audipo”が断然おすすめです。自分のレベルに合わせた速度設定で、効果的なリスニングトレーニングをしましょう。
【iPhoneアプリ】
【Androidアプリ】
英語の本(ペーパーバック、英日対訳本)
TOEICのリーディングパート(特にPart7)では短時間に大量の英文を読み込む必要があります。テスト終了間際に残問題をテキトーにマークしまくった経験がある人も多いんじゃないでしょうか?英語を読むスピードを上げるためには、とにかくたくさんの英文を読み込むしかありません。そのためにぼくは会社帰りの電車では必ず英語の本を読むことにしています。英語本の読書を続けるうえでは以下の2点に注意しました。
「内容がおもしろい本を選ぶ」
「分からない単語があってもいちいち調べない」
1つ目の理由はシンプルですね。日本語の本を選ぶときと同様、自分が面白いと思う本を選ぶようにしましょう。面白くない本では読書が長続きしません。
ちなみにぼくが最初に読んだ本は「DEAL BREAKER」(HARLAN COBEN著)という本です。ジャンルはミステリ小説でシリーズものの第1巻となっています。ちょっと古い作品ですが、単語も比較的容易で(その頃は難しく感じましたが)、シンプルな表現が多いので最初の1冊としておすすめです。英語本を読みたいけれど何を読んだらいいかわからないという人は是非チェックしてみて下さい。
2つ目の「分からない単語があってもいちいち調べない」ことは速読力を強化するうえで重要です。TOEICのリーディングパートでは分からない単語が出てくることもありますが、大事なことは全ての単語・文章を完壁に理解することではなく、全体の文脈を把握し設題に答えられるだけの情報を読み取ることです。テスト中にいちいち分からない単語を調べることはできません。分からない単語はどんどん読み飛ばし、文脈をとらえられるようにスピードを重視してどんどん読み進めましょう。
ただ、読んでいる本の内容がまったく分からなくなると困るので、翻訳版を合わせて購入しておくといいでしょう。ぼくも最初はストーリーが追えるように日本語翻訳版を合わせて買うようにしていました。家に帰ってきてから分からなかったところを翻訳版で読み返せばストーリーを確認できますし、分からなかった英文の意味をチェックできるので読解能力も確実についていきます。気になる単語があった場合も、家に帰ってから調べるようにしました。とにかくこれを毎日繰り返すことで速読力が急速についていきます。おかげでTOEICのリーディングパートで時間切れになることもなくなりました。
「DEAL BREAKER」の翻訳版はこちら↓
参考記事
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英字新聞&洋雑誌で英語力と教養を身につける!難易度別おすすめ英字メディア8選
英語学習を楽しむための英字メディア8選をご紹介。世界の最新情報を英語で読む!
英語ラジオアプリ
先ほど、通勤時にはICC通信講座のリスニング教材を聞いているとお伝えしましたが、これは同じ教材を何度も繰り返し聞きこむことで、表現や単語を脳ミソに刷り込んでいけるからです。(1分くらいの全体文が英語で流れた後、10個の短いベーシックセンテンスが日本語→英語の順で流れます。繰り返し聴いていると意味と表現がセットで頭に刷り込まれていきました。ときたまオンライン英会話中に学んだ表現が自然に出てきたりします。)しかし、それだけでは聞いたことのある英文は聞き取れても、初めて聴く英文は聴き取れないということになってしまうので、通勤時間のうち半分は英語ラジオアプリに切り替えて聴くようにしていました。
今では数多くの英語リスニングアプリがありますが、ぼくが英語ラジオアプリを使うのは英語学習のための英語ではなく、ネイティブが普段フツーに聴いている自然な英語という点に価値があると考えるからです。何度も言いますがTOEIC対策に偏った学習ではなく英語の地力をつけていくことが大事で、英語学習用教材での学習と、ネイティブが日常で使っているリアルな英語、この2つをバランスよくミックスしていくのがいいと思います。
ぼくが使っている英語ラジオアプリがこちらです。このアプリだけでBBCニュースや、FOXニュース、TEDなど多くのコンテンツを聴くことができます。カバーしているラジオ局も、アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダと、主要な英語圏が含まていて、アクセントの違う様々な英語のリスニングトレーニングができるのでとても便利ですよ。無料なので、ぜひチェックしてみて下さい。
【iPhoneアプリ】
【Androidアプリ】
通勤電車での英語リスニングには、周囲の雑音を遮断してくれるノイズキャンセルイヤホンがおすすめです。
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ノイズキャンセリング・ワイヤレスイヤホン「BOSE QuietControl 30」を詳細にレビュー!
オンライン英会話(レアジョブ)
オンライン英会話は本当におすすめです。なんといっても費用対効果がめちゃくちゃ高い。オンライン英会話の講師はフィリピン人などのノンネイティブが中心となっていますが、高いお金を出してネイティブスピーカーのいる英会話教室に通うよりも、廉価なオンライン英会話でどんどんアウトプットしていく方が英語上達には近道だと思います。ネイティブの発音に慣れたいのであれば、CNNを見たり英語ラジオアプリを毎日聴けばいいわけで、英語のアウトプットとインプットを違う学習ツールでトレーニングしていけばいいのです。
現在、オンライン英会話ではDMM英会話やレアジョブなどが人気ですが、ぼくはずっとレアジョブを使っています。サービスにはとても満足していて現在も続けているので、2年半くらい使ってみた感想を整理してみました。
【レアジョブのいいところ】
- 講師数が異常に多いので、どの曜日・時間帯でもほぼ講師が見つかる
- 講師が全員フィリピン人で、親日国家だからかフレンドリーな講師が多い
- 講師を「年齢帯」「性別」「日本語がしゃべれるかどうか」「大学の専攻学科」などでソートして探せるので便利
- フィリピン大学(日本でいう東大)卒の講師が多く知的レベルが高い(質が高い)
- 教材の種類が多い。デイリーニュースは毎日追加されるので、毎日違う記事でディスカッションできる
- 月6,264円(税込)で毎日25分話せる
などなど・・・
ぼくは何時間も前からレッスン予約するのが嫌なので(予約した時点でレッスンを受けないといけない義務感が生じてしまうので)、思い立った時にすぐ予約ができること(講師数が多いのでいつでも空きレッスンが見つかる)、講師の質が概ね高いところが気に入っています。
【レアジョブのよくないところ】
- 予約したのに、たまに講師から連絡が来ない時がある(WEBサイトから報告すると、すぐに代替レッスンが無料で付与されます)
- スカイプを使ってのレッスンなので、通信状況がわるいときは音質がかなり悪化する
- たまに講師のちかくで子供が騒いでいてうるさいことがある
子供の声以外はオンラインでのレッスンの性質上仕方ない部分かなと思います。それほど頻度が高いわけではないことと、料金の安さを考えると十分許容範囲かと。
TOEIC問題集
平日はしっかりと英語力を磨いて、週末はTOEIC対策として問題集を解くようにしました。
テスト開発機関公式の問題集だけあってクオリティーが高いです。新形式問題にも対応しています。
ぼくはこのシリーズを結構使っていました。本番テストより難し目なので、この問題集で負荷をかけて本番テストに臨むと本番が少し簡単に感じました。
まとめ
ずっと英語が苦手だったぼくが英語学習のブログ記事を書いているのは不思議な感じがしますが、自分の経験を少しでも多くの方とシェアできればという思いで筆をとりました。最近、ときたま通勤電車で必死に英単語を覚えようとしているサラリーマンを見かけますが、過去の自分を見ているようで微笑ましくも、こういう勉強法もあることを教えてあげたい衝動にかられます。余計なお世話かもしれませんが(笑)
この記事がこれから英語学習を始めようとされている方や、就職試験・会社の昇格試験などでTOEICのハイスコア獲得が求められている方、あるいは純粋に英語力を身につけて自分の世界を広げたいと思われている方々への一助となれば幸いです。
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