先日、「一度は見るべき映画(洋画編)(邦画編)」をこのブログの中で紹介しましたが、今回はそこで紹介できなかった「意外と見逃しているかもしれない名作邦画」13作品を厳選ピックアップしました。
選定にはかなり悩みましたが、これぞと言える面白い映画がリストアップできましたので、まだ観ていない作品があれば是非チェックしてみてください^^
では順にいきますよ~♬
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見逃しているかもしれない隠れた名作映画おすすめ13選【邦画編】
半分の月がのぼる空
橋本紡の同名小説「半分の月がのぼる空」を映画化した、切なすぎるラブストーリー。
普通の高校生・裕一は、入院した病院で心臓病を患った美しい少女・里香と出会います。長期入院のため人との距離感が掴めない里香のワガママに振り回されながらも、裕一は次第に彼女に心魅かれていきます。そんな中、2人が入院する病院の医師・夏目は医者でありながら、里香と同じ病気であった最愛の妻を救えず、失意の中から脱け出せずにいました。夏目は妻の手術後、二度とメスが持てなくなっていたのです。若い2人と夏目の対照的な想いを抱えながら、物語は思いもよらない展開へと進んでいきます・・・。
泣ける!!
若者だけでなく、春時代が遠い過去となったぼくのような大人でも、心を大きく揺さぶられ深い感動の波に飲み込まれてしまいます。それぞれの世代に、それぞれ違った色合いの「半月」の世界と感動が、記憶と共に蘇るはず・・・。
ぜひリラックスして見始めて下さい。徐々に静かに映画の世界に引き込まれ、後半から終盤にかけては怒涛のごとく押し寄せる深い感動。ラストは涙腺崩壊必死ですw
学生時代の甘酸っぱい思い出を蘇らせてくれる、珠玉の感動ドラマ。
ぺコロスの母に会いに行く
岡野雄一のエッセイコミックを実写化、笑って泣ける感動のヒューマンドラマ。2013年キネマ旬報ベスト・テン第1位ほか映画賞を総なめにした傑作コメディです。
長崎で生まれ育った団塊世代のサラリーマン、ゆういち。ちいさな玉ねぎ「ペコロス」のようなハゲ頭を光らせながら漫画を描いたり、音楽活動をしながら認知症を発症した母みつえの面倒を見ていました。しかし、迷子や汚れたままの下着をタンスにしまう母の姿を見て、断腸の思いで介護施設に預けることを決意します。苦労した少女時代や夫との生活といった過去へと意識がさかのぼっている母。そんな母を目の当たりにし、彼の胸にある思いが去来します・・・。
哀しさ、可笑しさ、寂しさ、温かさと感情をフルに回転させられる映画。橋での写真撮影のシーンでは顔がクシャクシャになるほど泣かされます。
作品全体としてはコメディタッチで、笑えるシーンが盛りだくさん。主人公演じる岩松了、温水洋一、竹中直人のハゲ三人衆(?)のシーンなど、笑わずにはいられないカットがふんだんに盛り込まれています。一方、認知症や老人介護、施設介護など、現代社会の抱える重い問題がテーマとして扱われていて、高齢者の問題についても深く考えさせられる作品。高齢のご家族がいる方には、ぜひ観てもらいたい映画です。
そしてこの映画の見所のひとつになっているのが、母みつえの若い頃の回想シーン。若さゆえの苦悩や、戦争のもたらす悲しみがリアルに描かれていて、強く心を揺さぶられます。ラストシーンで流れる一青窈の「「霞道(かすみじ)」も最高です。
苦難の時代に生きた小さな人間の、小さな喜びや悲しみを丁寧に描いた素晴らしい映画。心を穏やかにしてくれるハートフルな1本です。
星ひとつの夜
2007年5月に放映された山田太一脚本、渡辺謙と玉木宏共演のスペシャルドラマ。世代も、これまでの人生も、現在の境遇も全く異なるふたりの男の交流を描いたヒューマンドラマです。
コンサート終了後の客席を黙々と清掃している清掃員の野々山廣冶は、男物コートの忘れ物を発見します。忘れ主の手がかりを求めて探ったポケットの中には、ダイレクトメールとむき出しのまま突っ込まれた50万円もの大金が。
仕事を終えた廣治は大金を持ち主に返すため、ダイレクトメールの住所へと向かいます。コートの持ち主は、岩崎大樹。豪華なマンションに住む大金の落とし主は、廣治が想像していたよりはるかに若い青年でした。そしてコートを届けた廣治に、お礼だと約半分の札束をこともなげに差し出してきます。そんなことは全く予想していなかった廣治は、金持ちの息子かなにか知らないがバカにするなと礼金を拒否。その場を立ち去ります。
翌日、コンサートホールにやってきた大樹は昨晩の失礼を詫び、廣治に対して“オーラのようなものを感じる”と切り出すのですが・・・。
株の取引で数十億円のお金を動かしている、ちょっと世間知らずな若者を玉木宏君が好演。
働くということ、人と人との心の触れ合い、そして不条理・・・。現代社会を取り巻く課題をテーマとして見事に淡いた傑作ドラマです。ストーリー中盤の、橋の上で渡辺謙と玉木宏が語り合うシーンはたまりません。
普通は出会う事もないような、全く違う世界に生きる二人。そんな二人がひょんな事から出会い、交流する。その交流から生まれるそれぞれの孤独からの脱出。そして、一歩を踏み出す勇気。人間は一人では生きられません。人と触れ合うことの大切さや、人の優しさ、せつなさを静かに感じさせてくれる隠れた名作です。
さんかく
倦怠期を迎えたカップルの部屋に、彼女の気まぐれな妹が転がり込み、恋の三角関係に発展していくラブコメディー。
自意識過剰のダメ男・百瀬は、恋人の佳代と同棲中。なんとなく続く二人の関係はラブラブには程遠く、かなり倦怠期気味。そんな二人の元に、ある日、夏休みを利用して佳代の妹で女子中学生の桃がやってきます。共同生活がスタートしたその日から、何やら落ち着かない百瀬。下着姿同然の姿でウロウロしたり、耳元で女っぽくささやいたり、15歳とは思えない桃の奔放な振る舞いにドギマギしっぱなし。初恋のように気分が盛り上がった挙げ句、百瀬は恋人の佳代がいるにもかかわらず、桃に心ひかれていきます。
恋人の妹に惹かれる30男の百瀬。イマドキの女子中学生・桃。彼氏への愛情を間違えた方法で表現してしまう29歳のイタい女子・佳代。ひと夏の奇妙な三角関係の先にあるものは・・・?
とにかく、やられた!の一言。観る前と最初の三分の一くらまで、くだらないラブコメディかと思ってしまいますが、そこから後が凄い。いい意味で期待を裏切られます。まさにブラック・ラブコメディの傑作。前半と後半で展開がかなり変わってきます。
作中では、とにかく田畑智子の演技が上手い。というか怖いw
こういう女性に身に覚えのある人にはホラーのように怖い映画かもしれません。高岡蒼甫、小野恵令奈の演技もリアルで、どこにでもある安っぽい男女関係を描いたラブコメとは一線を画しています。そしてラストシーンは・・・
大きく話題になった作品ではないので見逃している人も多いと思いますが、自信を持って面白いと断言できるおすすめブラック・ラブコメ映画。騙されたと思って是非ご鑑賞を。
博士の愛した数式
50万部を超える小川洋子のベストセラー小説を原作に映画化された感動のヒューマンドラマ。
元大学教授の数学者の家に派遣された家政婦の杏子は、彼が交通事故の後遺症で80分しか記憶がもたないことを告げられます。戸惑う杏子でしたが、数学談義を通してのコミュニケーションは、彼女にとっても驚きと発見の連続。やがて、博士の提案で家政婦の息子も博士の家を訪れるようになります。博士は息子の頭の形から彼をルート(√)と呼び、三人の絆は深まっていくのですが・・・。
事故が原因で記憶が80分しかもたない数学博士と、その博士の影響で数学教師となった少年“ルート”。現在と過去が交錯しながらストーリーは展開していきます。淡々と進む物語と、心に響く静かな感動。実に味わい深い作品です。そして何とも美しい。満開の花の下を博士と杏子が散歩するシーン、杏子・ルート・博士が湖畔に佇むシーン、緑あふれる自然の中の博士の家・・・。日本の四季と風景の美しさには思わず息を飲んでしまいます。映像美でここまで感動する映画もそうそうありません。
博士の影響を大きく受けながら、優しく深い人間へと成長していく少年“ルート”の姿にも心を打たれます。
ラストシーンは、めちゃくちゃ心に染みますよ^^
映画情報
公開年:2006年
上映時間:1時間57分
監督:小泉堯史
出演:寺尾聰、深津絵里
DVD:博士の愛した数式 Blu-ray
動画配信:
Hulu
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U-NEXT
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Amazonプライムビデオ
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dTV
ポテチ
宮城・仙台を舞台に、この街で生まれ育ったプロ野球のスター選手と空き巣を生業とする青年の奇妙な運命を描いた感動の人間ドラマ。
城県仙台市、生まれた年も日にちも一緒の2人。片方はプロ野球の人気選手、もう片方は空き巣という全く異なる人生を歩んでいました。ある日、空き巣を生業とする今村は同棲相手の若葉と共に、地元プロ野球選手の家に盗みに入ります。ところが、今村は一向に仕事を開始するそぶりを見せません。すると部屋に女性からの電話が・・・。留守電に吹き込まれたメッセージは“これから死ぬ”という内容。放っておけなくなった今村は、彼女のいる場所へと向かうのですが・・・。
この映画は伊坂幸太郎著「フィッシュストーリー」という短編集の一作品が原作で、派手な映画ではないけどホントに面白い。一時間強の短い時間で、心にズシッとくるものがあっ、最後は泣けます。泣きまくりですw
よくこれだけの感動を短い時間に詰め込んだもんだ(´・∀・`)
天然で憎めない優しい心を持つ空き巣の今村(濱田岳)、「ぶっ飛ばすよ」が口癖で今村に命を救われたことのあるガールフレンド・若葉(木村文乃)、「人の気持ちがわからない」と言いつつも、裏で今村達をアシストしてくれるプロフェッショナルな泥棒・黒澤(大森南朋)。
この3人のやり取りがサイコーに面白く、テンポよく進むストーリーにグイグイ引き込まれてしまいます。そして最後は手に汗握って、・・・・。
とにかく観なきゃ、この映画の面白さは分かりません^^
映画情報
公開年:2012年
上映時間:1時間08分
監督:中村義洋
出演:濱田岳、木村文乃
DVD:ポテチ [Blu-ray]
動画配信:
NETFLIX
、Amazonビデオ
くちびるに歌を
アンジェラ・アキが書き下ろした名曲「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」をモチーフに描く涙の感動作。
産休を取ることになった親友の音楽教師ハルコの代理として、生まれ故郷の五島列島にある中学の臨時教師となった柏木。天賦の才能を持つピアニストとして活躍した噂のある美女ですが、その性格はがさつで乗り回す車もボロいトラック。住民たちの注目を浴びる中、彼女はコンクール出場を目標に日々奮闘している合唱部の顧問に。そして部員たちに、課題として15年後の自分に宛てた手紙を書かせます。やがて、部員たちが綴った手紙から、それぞれが抱える苦悩や秘密が浮き上がってくるのですが・・・。
舞台は五島列島にある中学校。課題曲「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」をキーワードに合唱コンクールを目指す中で、諸事情を抱えながらもそれらを克服していく教師と生徒の姿を描いています。15歳の生徒たちの悩みと葛藤、親友や生徒たちに支えられ、心の傷を癒していく教師。こういったテーマで描かれる作品は、ともすればベタでわざとらしく涙を誘う展開になりがちですが、この映画は違う。過剰な演出なく丁寧に描かれたそれぞれの葛藤と、終盤になって歌と共に大きく盛り上がっていく展開に、自然と涙が溢れます。心の底から感動させられる。そして、五島列島の美しい風景も素晴らしい。
中学校が舞台ということもあって、小さい子供を含めて家族全員で楽しみ、感動できる良い映画です。DVDを買って、何度も見返したい作品。何回観ても泣けます。
映画情報
公開年:2015年
上映時間:2時間12分
監督:三木孝浩
出演:新垣結衣、木村文乃
DVD:くちびるに歌を Blu-ray
動画配信:
NETFLIX
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Amazonプライムビデオ
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FODプレミアム
わが母の記
「たとえ忘れてしまっても、きっと愛だけが残る。」
昭和の文豪・井上靖の自伝的小説を豪華キャストで描いた親子の絆の物語。
幼少期に一人だけ両親と離れて育てられた小説家の伊上洪作。父は亡くなり、母・八重は物忘れがひどくなっていました。ある朝、感情を抑えられなくなった伊上は、初めて母と対決しようと問い詰めることに。しかし、八重の口からこぼれたのは、伊上が想像もしなかったある想いでした・・・。
ストーリー、俳優、映像、音楽、どれを取っても全てが完璧!日本映画のクオリティの高さに驚愕させられる一本です。特に樹木希林の演技力は出色。孫娘たちの成長が描かれる20数年の歳月の中で、なだらかな坂を下るように老い、深まる痴呆の症状を自然に表現して魅せる。あまりにも役の真に迫りすぎていて、この人は化物かとつくづく感心してしまいます。特に感動するのは役所広司演じる息子・洪作に過去を責められ、意外な思い出を語る場面。詳しくは書きませんが、自然と涙が溢れ出ます。
緑あふれる情緒豊かな日本の情景の撮り方も素晴らしい。観ているだけで安らかな気分にさせられ、心癒されます。この映像美から垣間見える「古き良き昭和」の時代の流れはとてもノスタルジックで、非常に味わい深い。言葉ではうまく言い表せませんが、何か映画としての「質感」のようなものを感じさせてくれます。
日本人なら一度は見るべき、日本の親子を描いた心温まる物語。観るとお母さんを大切にしたくなるハートフルな作品です。
映画情報
公開年:2011年
上映時間:1時間59分
監督:原田眞人
出演:役所広司、樹木希林
DVD:わが母の記
動画配信:
Hulu
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Amazonプライムビデオ
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エンディングノート
「娘」が撮り続けた膨大な家族の記録。感動のエンターテインメント・ドキュメンタリー。
熱血営業マンとして高度経済成長期に会社を支え駆け抜けた「段取り命!」のサラリーマン。67歳で40年以上勤めた会社を退職し、第二の人生を歩み始めた矢先、毎年受けていた健康診断で胃ガンが発覚。すでにステージ4まで進んでいました。残される家族のため、そして人生の総括のために、彼が取り組んだのは、「自らの死後の段取り」。限られた日々をまるで現役時代のプロジェクトのごとく生き生きと駆け抜けていく父と、傍らで見守る家族の姿を、娘は映像として記録し続けました。ガン発覚から半年後、ふいに訪れる最期の時。そこに残されたものは?長年に渡る膨大な家族の記録から紡がれる、生と死の物語。
主人公である砂田知昭さんの娘であり、この映画の監督でもある砂田麻美さんが撮った映像で構成されているこの作品。物語は麻美さん自らのナレーションで進んでいきます。当然出てくる人物や言葉は全て実際のもので、他の映画にはない圧倒的なリアリティと説得力に心震わされます。
一般の人の一生。等身大で何も飾ったものはない。でも映画として、めちゃくちゃ感情移入させられる作りになっていて、笑って、泣いて、また笑う。本当のエンターテイメントとは、こういった作品のことを言うのだと思います。
クライマックス、死ぬ直前の父と母。愛。たまりません。泣けます。全ての人に観て欲しい作品。死生観を変えられるほどのインパクトを持った、素晴らしい映画です。
映画情報
公開年:2011年
上映時間:1時間30分
監督:砂田麻美
DVD:エンディングノート
動画配信:ー
あん
ドリアン助川の同名小説「あん」を河瀨直美監督が映画化。元ハンセン病患者の老女が尊厳を失わず生きようとする姿を丁寧に紡いだヒューマンドラマです。
刑務所から出所した後、どら焼き屋「どら春」の雇われ店長となった千太郎の店に、徳江(樹木希林)という女性がやって来ます。その店で働くことを強く希望した徳江を千太郎は採用、徳江が作る粒あんが評判となって店は大繁盛することに。そんな中、徳江は潰れたどら焼きをもらいに来た女子中学生・ワカナと親しくなります。ところがある日、徳江がかつてハンセン病を患っていたことが近所中に知れ渡り、彼らの運命を大きく変えていくことになります・・・。
ハンセン病に対する偏見という非常に重いテーマ扱った作品。決してハッピーな話ではないのに、観ているこちらを不思議な幸福感で包んでくれる映画です。じわりと胸に染みる、そんな表現がしっくりくる作品。四季の美しさを感じさせる風景や、徳江の餡作りへの想い、千太郎と徳江が織りなす空気感や雰囲気などに深く魅了されます。
それにしても(「我が母の記」のところでも書きましたが)、やっぱり樹木希林の演技はスゴいですね。どこまでが台本にあるセリフで、どこまでがアドリブなのかわからない自然な演技。一つの言葉、一つの動作をとても大切にしていることが伝わってきます。そして「店長さん」と千太郎を呼ぶ(樹木希林扮する)徳江の姿がなんとも健気で微笑ましく、思い出すと思わず涙が浮かんでしまうほど・・・(泣)。
自分が生まれてきた意味、生きる意味をやさしく伝えてくれる映画。いろいろなことを考えさせられます。ぜひ先入観なくご覧ください。疲れた心に染みる、温かい何かを感じられるはずです。
映画情報
公開年:2015年
上映時間:1時間53分
監督:河瀬直美
出演:樹木希林、永瀬正敏
DVD:あん Blu-ray
動画配信:
NETFLIX
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U-NEXT
、Amazonビデオ
黄色い涙
永島慎二の同名漫画を映画化した青春ドラマ。共同生活を送る4人の若者と、ひとりの勤労青年が織り成す青春模様を描いています。
昭和38年、晩春。高度経済成長期の真っただ中の東京・阿佐ヶ谷で、4人の芸術家の卵と1人の勤労青年が出会います。漫画家の村岡栄介、歌手の井上章一、画家の下川圭、小説家の向井竜三、そして、ただ一人健気に働く勝間田祐二。六畳一間の栄介のアパートで共同生活を始めた若き芸術家4人は、酒を呑んでは夢を語り合う毎日を送ります。そんな貧しいながらも、笑い声の絶えない彼らの暮らしを祐二は優しく見守っていました。しかし、やがて彼らの前に、現実の壁が立ちはだかります・・・。
昭和の高度経済成長期に、それぞれの夢を語り葛藤しながら友情を育んでいく若き4人の物語。観終わった後、少しセンチメンタルに、それでいて温かい気持ちにさせてくれる作品です。嵐5人の出演作ですが、全くもってミーハーなアイドル映画ではありません。
この映画を観ると、夢に向かっていた若かりし頃の事を思い出させてくれます。設定は昭和ですが、夢を見てワクワクする気持ち、大人になり理想と現実のギャップを知り、現実にアジャストしながらも自立していく人達・・・。いつの時代にも共通する「儚さ」の様なものを感じます。青春ってほろ苦くて甘酸っぱいw
それにしても、嵐の5人は自然体でいいですね。夢と現実の狭間を、若さゆえの脆さを抱えながら、身を寄せ合って生きて行く様を実に見事に演じています。
昭和の時代が舞台になっていますが、色んな世代の人に観てもらいたい映画です。
映画情報
公開年:2007年
上映時間:2時間08分
監督:犬童一心
出演:二宮和也、相葉雅紀
DVD:黄色い涙
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恋愛小説
金城一紀の同名短編小説を映画化したラブストーリー。
法学部に通う大学4年生の宏行は、相手の浮気が原因で恋人の美和とケンカ別れすることに。そんなある日、彼は同じ大学に通う青年、聡史から自分の遺言書作りを依頼されます。たった独りで豪邸に住み自らを“死神”と呼ぶその青年は、「自分が親しくした人はみな死んでしまう」と言います。だから、幼い頃から誰とも親しくならず、愛することもせずに生きてきたという聡史。しかし、そんな彼が瑞樹という女性と出会った時、思いがけず恋に落ちてしまいます。それはあまりにも悲しい愛の物語の始まりでした・・・。
はっきり言って観る前までは全く期待していなかったけど、(良い意味で)大いに期待を裏切られた映画。隠れた傑作です。当初、WOWOWのオリジナルTVドラマとして放映されたものの、あまりの評判の良さにその後映画化された作品。
小西真奈美演ずる瑞樹の、あくまで自然に聡史を愛することで運命を変えようとするひたむきさに心打たれます。葛藤する玉木宏の演技もいい。大袈裟なセリフやわざとらしい見せ場があるわけではなく、ひっそりと静逸に、でも情熱を蓄えながら流れていくストーリーと映像が素晴らしい。
素直に人に気持ちを伝えることの大切さを教えてくれる作品。切ないけど温かい気持ちにさせてくれる名作です。
普段、恋愛映画を観ない人にも見て欲しい、見逃すには惜しすぎる一本。
映画情報
公開年:2004年
上映時間:1時間45分
監督:森淳一
出演:玉木宏、小西真奈美
DVD:恋愛小説
動画配信:ー
運命じゃない人
“日本一のいい人”であるサラリーマンの純情が巻き起こす小さな奇跡を描いた、サスペンスなのにハートフルなエンターテインメントムービー。内田けんじ監督の劇場映画デビュー作で、第58回カンヌ国際映画祭で4賞を受賞した作品です。
典型的ないい人・宮田を歯痒く思っていた私立探偵の神田は、いつまでも前の彼女のことを引きずっている宮田のためにレストランで1人寂しそうに食事をしている女性をナンパし、意気投合します。しかし、その裏ではヤクザの組長が絡む、もうひとつの事件が進行していました・・・。
恋愛、ヤクザ、友情、詐欺、その裏にある更なる裏、裏、裏。人間の持つ表と裏を実に見事に描いている。我々が過ごしている日常生活の中で、決して交差し得ないと思われるそれぞれの世界が自然に交わり、もつれ合いながらストーリーが進んでいきます。ドキドキ、ハラハラするけど、最後はハートウォーミング。非の打ちどころがありません。凄い。。
これだけの脚本を複雑にし過ぎず、あくまでシンプルで分かりやすく、それでいて観る人の予想を完全に裏切り、驚きを与えてくれる内田けんじ監督に脱帽です。
この映画は出来れば予告編も見ず、何の情報も持たず、真っ新な状態で観ることをオススメします。あまりの面白さにきっと驚くはずです。(ハードル上げすぎたかな?笑)
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まとめ
以上、今回は見逃しているかもしれない映画【邦画編】でした。見逃しがあった方は、ぜひぜひチェックしてみて下さい^^
洋画編も別途まとめてみたいと思います。それでは、良いシネマライフを♬
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